2022年6月19日(日)蹴上~大文字山頂・銀閣寺(東山コ-ス標識31~51)
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◆実習登山第2コース報告 2022.6.19 ■実習登山当日を迎えるまで、連日、気象庁の天気予報と環境省の暑さ指数(WBGT)の情報収集が欠かせなかった。学校行事中に、熱中症の疑いで救急搬送されている生徒達の報道が現実にあったので。 前日の夕方には、校長から生徒さんに対し、「実習登山実施の報告と参加するに当たっての準備等連絡」が、登山学校ラインを通じて配信された。
この連絡を受け、不安が解消された生徒さん40名が蹴上の田邊像前に集合。12名のスタッフを含め、参加者は52名。 前回とは別のリーダーの班に付くようにという助言のもと、8人編成の班で実習をスタートする。うっすら陽がさす程度の曇り空、木陰のある登山道、こまめな給水の為に30分おきに休憩を取る。ずっと登りなので汗は流れるが、時々風の通る道もあり、陽ざしが強くない分だけ体は楽に感じた。 ■さて、今回の実習登山では、テーマの一つである「登山のマナー」問題にいきなりぶつかった。 あちこちに張り出された「日向大神宮トイレ使用不可」の張り紙、さらに、最近設置された京都一周トレイル会の立て看板には、6点にわたり具体的な注意事項が記されていた。 日向大神宮の境内という神聖な場所でこんなことが起こっているのかと、マナーに対する意識の低さに驚きを隠せない。 大文字山火床付近では、「夜間の登山を禁止する」という保存会の看板が立てられていた。 夕焼けや夜景を楽しむために、スマホのライトだけで暗闇の山中を歩いているハイカーへの警告のようだ。装備の不十分な夜間登山が怪我や事故につながるとは考えていないよう。 さらに、火床を椅子代わりにしてくつろぐ人たちも見かける。大文字山に登るなら、「五山の送り火」の由来、神聖な場所として伝承されてきた行事の意味、保存会の方々の信仰や奉仕の心を想像してほしい。気づきや学びは、きっとマナーを守る意識や行動につながるはず。 この日は、蹴上の登りから下山の八神社まで多くの登山者とすれ違った。追い越しもあった。その都度、道を譲ったり譲られたり、お互いを思いやる山のマナーを学んだ。 ■蹴上登山口から大文字山山頂を通り銀閣寺下山口までのコースは、木の根道、岩場、粘土質の道、急な登り下り、階段や段差のある道等々バラエティに富んでおり、眺望も楽しめるので、初心者の基本的な山歩きの練習場所に適している。 初回の講義では、山歩きの装備の基本として、❶登山靴の正しい履き方・靴紐の締め方、❷体にフィットさせたザックの背負い方が重要だと学んだ。 今回のテーマ、疲れにくく安全な山の歩き方を身につけるには、❶❷は最も基本で有り、山歩きのノウハウはその上に成り立つ。 小さな歩幅で静かに丁寧に歩くこと、登りや下りの坂道では靴底をフラットに着地させること、段差がある場合も周囲をよく観察して小さなスタンスに足を置き、小刻みに登り下りすること等、全コースを通して足の置き方や重心の移し方を練習できた。 山歩きを支えるのは体力であるが、歩き方は、経験や慣れの要素が大きく、よく言われるのは【山登りの練習は、山登りで】・・・つまり大文字山は良いトレーニング場所。 山に適した歩き方ができれば、無駄な力を使わず、疲れにくく安全な山歩きにつながる。 ただ足元ばかりに気を取られると頭が下がってしまうので、顔を上げ、前傾姿勢にならないように気をつけて。【 R・I】 田邊像前広場スタート(9:15)⇒七福思案処(10:02)⇒標識44-1「ストックの使い方」実習(11:13~11:40)⇒大文字山山頂・昼食(11:55~12:48)⇒火床(13:15)⇒八神社ゴール(14:01) |
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