こちらは2018年の活動記録です

「登山学校・基本コース」
 第8回[第8コース/テーマ:山でのケガや事故の対応]
190224_1
第8回の参加者

190224_2 190224_3
190224_4 190224_5

190224_6

潜没橋で班別に撮影

190224_7
三角巾の使い方を練習する

190224_8
清滝川右岸の道を進む

190224_9
三点支持で岩場を通過

 昨年の集中豪雨や台風21号の影響で、盗人谷・氷室、沢ノ池・福谷林道が通行できなかった。そのため前回の第7コースは、二ノ瀬・向山・山幸橋・西賀茂橋西詰までのコースを歩いた。第8コースでも、災害の爪痕が実習の実施に影響がないか、スタッフで下見を2回重ねた。倒木や清滝川の護岸、潜没橋なども注意して歩けば通行に支障はない。例年どおり のコースで実施できると判断した。
 午前9時30分、栂ノ尾市営駐車場に集合する。学校長から、第8コースの特徴は清滝川の川沿いを下って行くこ と。そのため多くの橋があること。その橋は渡る橋もあれば、渡らない橋もあること。なかでも潜没橋は水面に近く、水量が増えると護岸や橋の状況が大きく変化する橋であること。次回の第9コースの松尾山手前の分岐から保津峡への尾根と小倉山の保津川側は急斜面がつづき、危険箇所であることが実習生に伝えられ た。
 当日の天気の予報は、高気圧に覆われおおむね晴れて穏やかな行楽日和に。日中は3月中旬並みの気温になり、うららかな陽気になる予想。スタートにあたって「歩きだすと暑くなるよ」と声をかけるが、その時点ではまだまだ肌寒く、防寒の上着はみんな着たままだ。実習生43人とスタッフ11人の 合計54人を5班で出発する。
 歩き出しの国道162号は、車両がスピードを出して通り抜けるので、一列になって車に気をつけて歩く。栂尾の高山寺、槇尾の西明寺に架かる指月橋、谷山林道の灌頂橋を見て、高雄橋で清滝川を左岸から右岸に渡る。高雄の市営トイレ前で少し時間を取り、衣服の調整をする。
 関電取水堰堤を見て清滝橋を渡り、取水口を見に行く。このコースの清滝の手前にある関電の水力発電所と導水路、トンネル(水路)の始まりを確認する。
 潜没橋を渡る時にスタッフから橋の説明を聞き、渡ったところの広場で、水分補給と衣服の調整を行う。ここから堂尻橋までは倒木も多く、護岸のコンクリートと川岸の土が流されたり壊れている所が多くあって、注意して歩くように気をつけた。
  12時25分、清滝にある愛宕山登山口に到着。昼休憩(30分)とした。昼食の後、三角巾を使って本結びの復習と山行中の足首の捻挫の応急処置として、靴を履いたままで三角巾で固定する方法を練習した。山での怪我や事故の対応が、少しでも落ちついてできるための研修である。参加者は、一人一人自分の三角巾で熱心に取り組んでいた。
 13時45分に清滝をスタート。渡猿橋と青竜橋を渡って、また清滝川の川沿いを下っていく。午後からのコースは川の屈曲点、明神谷や小さな谷の出合と橋を確認しながら進む。護岸の大きな岩の手前では、岩の歩き方のポイントを聞き、三点支持で一歩一歩確実に登っていくことを実習する。
 米買道の分岐である潜没橋横の広場で水分補給をし、清滝川と保津川との出合(落合)を見に立ち寄る。
 そして、この日始めての登りで六丁峠までゆっくりゆっくり登る。保津峡や愛宕山の稜線を見ながら進む。途中、トロッコ電車がトロッコ保津峡駅に到着するところも眺められた。 六丁峠の由来や嵯峨陵に埋葬されている嵯峨皇后のお話や鳥居本、化野念仏寺などの説明を聞きながら、ゴールの嵐山の中ノ島へ16時45分に到着する。
  栂尾・槇尾・高雄の三尾からスタートして清滝川を下り、ゴールの観光地=嵐山まで久しぶりに京都一周トレイルを歩き通した。参加者の皆さんの満足気な表情と、うららかで穏やかな陽気と嵐山公園の紅梅が満開近くなっているのを見て、春はもうそこまで迫ってきていると明るい気持ちになった。(Y.T)
→ Home

inserted by FC2 system